この記事では、小学校低学年の子どもを持つ女性が転職活動をする際、どんな条件を重視して探せばよいかを解説します。

筆者の経歴
人材業界で13年間企業の採用支援を経験。第三子が乳児・自身が30代後半の時に異業種転職を経験。ワーママの転職方法を体系化し、多くの女性に納得のいくキャリアを選んでほしいという思いから本ブログを立ち上げました。
小学校低学年の期間は転職活動時間の捻出がポイント
「小1の壁」に代表されるように、子どもが小学校低学年の間は、仕事と育児の両立に悩む家庭が非常に多いです。一方で、時間の制約が大きく転職活動が思うように進まないため、転職活動をする人の割合は減る時期でもあります。この期間に転職活動を成功させるには、転職エージェントを積極的に活用し、効率よく希望に合った求人と出会うことが重要です。自分で転職サイトを検索すると「希望に合った求人」と「自分が受かりやすい求人」の両方を満たす仕事を探すのに、非常に多くの時間がかかってしまいます。
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小学校低学年の期間は時間をかけて条件に合う会社を探して
小学校低学年の子をもつ社員のワーキングマザーで、転職に成功した人がどれくらいの転職活動を行ったのか調査した結果、転職活動期間は「1か月~3か月」が最も多く(50.0%)、次いで「3か月~半年」(41.7%)と、比較的長期にわたる傾向があります。応募社数は「6~10社」が50.0%で最も多く、次に「11~20社」(33.3%)、さらに「20社以上」応募する人も8.3%います。期間をかけて条件に合う会社に出会えるまで転職活動を続ける人が多いことがうかがえます。
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仕事を退職する場合は学童の制度を確認する
できれば在職しながら転職活動を行うのが理想ですが、勤務時間と家庭の都合で仕事を辞めざるを得ない場合もあると思います。その際は、まず自治体の学童が在園を認める転職活動期間を必ず確認しましょう。もし期間内に転職先が決まらないリスクがある場合は、民間学童を一時的に利用する方法も検討してください。自治体の学童は通常毎年申し込みがあるため、民間の学童で一時的にしのいでおいて、翌年に再度自治体の学童保育に申し込むことも可能です。転職後に「子どもの預け先がない」という状態を避けるため、制度を慎重に確認しましょう。
小4の壁を意識して期限を設ける
小学校低学年を過ぎると、「小4の壁」と呼ばれる、勉強や人間関係の悩みが増える時期がやってきます。決して不安をあおるつもりはありませんが、「低学年を過ぎれば仕事に専念できる」と油断していると、思わぬ形で壁にぶつかる可能性があります。
家庭と子どものコンディションによっては、小学校中学年以降も、働く場所や時間の柔軟性が見込める仕事である方が安心できます。
転職成功のコツは、転職の目的を明確にすること
子どもが小学校低学年で転職する場合、改善したい勤務条件がはっきりしていることが多いでしょう。転職先に求める条件をできるだけ具体的に書き出し、転職エージェントやスカウトサービスを活用して、早めに希望に近い職場候補を探しましょう。
ただし、たくさんの条件を一度に満たそうとすると、緊急度の高い現状を変えるのに時間がかかってしまいます。まずは絶対に譲れない条件を明確にして、生活環境を整えることを優先しましょう。
すでに明確な希望をお持ちの方が多いと思いますが、以下に、小学生の子どもを持つワーママが重要視する勤務条件のランキングを紹介します。希望条件を決める際の参考にしてください。
1位 時短勤務・フレックスタイム制度
育児と仕事の両立に欠かせない、柔軟な勤務時間制度が最重要視されています。 特に小学生以上で時短勤務ができる会社が求められています。
2位 在宅勤務・リモートワークの可否
通勤時間の削減や子どもの通学のフォローがしやすいため、高いニーズがあります。
3位 休暇制度の充実(有給の子育て休暇、時間休制度など)
子どもの急な不調に対応できる、また夏休みなどの長期休暇にまとまった休みを取りやすい制度が望まれています。4位 職場の理解・サポート体制
上司や同僚の理解があり、相互にサポートできる人手があると、子育て中も働きやすく、休みがとりやすいです。
5位 勤務地の利便性(自宅からの距離や交通手段)
特にリモート勤務ができない場合、通勤時間の短さは時間のやりくりに大きく影響します。
また、子育てが落ち着いた後に「もう一度仕事に本腰を入れたい」と思ったとき、ポジション数が多い規模の会社や、昇進・昇格・部署異動のチャンスが従業員に広く開かれている環境であれば、転職せずにキャリアアップが可能です。将来を見据えるなら、こうした成長の余地がある職場を選んでおくと安心です。
まとめ
子どもを預けられる環境が保育園ほど整っていない小学校低学年の子どもを育てるワーママにとって、転職は緊急度が高い問題です。まずは生活が成り立つ勤務条件を明確にし、できるだけ早く安心して暮らせる環境を整えましょう。
また、転職に時間を割くのが難しい場合は、転職エージェントやスカウトサービスを活用して、とにかく効率的に希望に合った仕事探しを進めることが大切です。