【体験談あり】育児休業中に転職活動する際の注意点とポイント

ワーママ転職事情

育児休業中の転職は、法律で認められた労働者の権利であり、制度問題なく行うことができます

ただし、保育園の手続き、育児休業給付金の手続き、現職・転職先とのコミュニケーションなど、トラブルなく転職を進めるために注意すべき点がいくつかあります。

筆者も実際に育休中に転職を経験しているため、その体験をもとに、転職のメリット・デメリットや、スムーズに転職するために気をつけたいポイントをリアルにお伝えしていきます。

人材業界で13年間企業の採用支援を経験。第三子が乳児・自身が30代後半の時に異業種転職を経験。ワーママの転職方法を体系化し、多くの女性に納得のいくキャリアを選んでほしいという思いから本ブログを立ち上げました。

育休中の転職は違法ではない

育休中の転職について、法律違反になるのではないかと心配する方もいると思いますが、安心してください。育休中の転職は違法ではありません

法律違反とならない根拠
育児・介護休業法には育児休業中の転職を禁止する規定はない
②厚生労働省・ハローワークでも育休中の転職手続きの方法とその注意事項を公表している
(つまり正式に認められている手続きである)

また、仮に育児休業中に退職をした場合も、育休取得前から退職が予定されていない限り育休代を返さなければならないということもありません
(参考:厚生労働省 Q&A~育児休業給付金~ Q51

育休中、半数以上の女性が転職を考えている

共働き&子育て世代向け転職サービスwithworkが実施した育児休業取得に関するアンケート調査の結果、育休中に転職を考えた女性は半数以上に上っています。

出典)withwork Magazin 女性の育休実態調査(取得期間、復職後のサポート、働き方、仕事とプライベートの変化)

また、育児休業中に転職を考えた理由のトップ5は下記となりました。

1位 働き方(リモート・時短勤務可否等)に不満がある。
2位 昇進・キャリアアップが望めない
3位 給与に不満がある
4位 仕事内容に不満がある
5位 組織にしらばられず、もっと自由に働きたい。

子育ては実際にはじめてからでなければその負担の大きさは理解しづらいものです。だからこそ、育休中に子育てのリアルを知り、「今後の働き方を見直したい」「転職も考えたい」と思うことは、ごく自然なことだと思います。

育休中に転職活動をするメリット

育休中に転職するメリットは、何よりも納得がいくまで考える時間があることです。他にも複数メリットがあるため紹介していきます。

焦らず、計画的な転職活動が行える

在職中に転職活動をする場合は、時間のやりくりが大きな負担になり、退職してから転職活動を始める場合は金銭的なリミットが大きなプレッシャーになります。その点、育休中は時間・金銭ともにある程度の余裕がある中で転職を考えることが可能です。

リスキリングや資格取得にチャレンジできる

育休中は“リスキリング”にも適しています。昨今はオンラインで受講できる資格講座や学習サービスも豊富にあり、自宅にいながら学びを深められる環境が整っています。家族の協力や保育サービスの活用すれば、ビジネススクールの受講もできます。

子育てと両立できる職場・仕事を選びなおすことができる

子育てを実際に経験した上で、「リモートワークが可能か」「時短・フレックスなどの柔軟な働き方ができるか」「子育に理解がある職場か」など生活スタイルにあった条件を整理することができます。

育休中に転職活動をするデメリットとその克服方法

ここでは育休中の転職のデメリットと、それを乗り越えるための対策についてご説明します。

認可保育園に入れなくなる

最も致命的なデメリットは、認可保育園に入りづらくなることです。 育休中に転職する場合、転職先でフルタイムの雇用が決まっていても、一律「求職活動中」または「就労内定」という低い指数で保育園の選考が行われるため、認可保育園に内定しづらくなってしまうのです。

仮に既に認可保育園の入園が内定していた場合も基本は退園させられます。また、転職したことを報告せず入園したとしても、入園後すぐに会社名を入れた「就労証明書」を保育園に提出する必要が出てくるため、そこで会社が変わっていることはバレてしまい、退園は避けられません。

克服方法①「認可外保育園」に入園する

克服方法の1つ目は、保育園を「認可保育園」ではなく「認可外保育園」にすることです。
認可外保育園の場合、入園に指数が関係しないため、育休中に転職をしても退園となることはありません。認可外保育園は、認可保育園に比べて費用が高くなりますが、多くの自治体で補助金制度が提供されており、実質差額はかなり抑えることが可能です。

克服方法②(短期間でも)現職に復職してから転職する

現職に復帰し、保育園に入園した後であれば、転職しても単純な職場変更の手続きで済み、退園となることはありません。自治体によっては「育休後に一定期間もとの職場で働くこと」を条件としている場合があるため、復帰後すぐに転職を検討する際は必ず事前に自治体のルールを確認してから進めるようにしましょう。

育児休業給付金の手続きが必要になる

育休復帰前に転職した場合「職場を管轄するハローワークでの手続き」が必要になります。

基本的には雇用主側の手続きとなりますが、単純にもとの職場に復帰するよりも手続きが多くなるため、もれなく手続きが行われるよう注意を払う必要があります。
現職・転職先の両方に、育児休業に関する必要な手続きを忘れずに依頼することが必要です。

(参考)ハローワーク品川 育児休業期間中 に 転籍(転職) があった場合の手続きについて

転職先で次の育児休業をすぐには取れない可能性がある

産前6週間・産後8週間の産休は、労働基準法65条に基づきすべての女性労働者が取得できる権利があり、入社1年未満でも取得することができます。

一方で、育児休業は労使協定で定められている場合に限り、入社1年未満の申出を会社が拒むことが可能です。そのため会社の規定によっては転職後すぐに次の子どもができても育児休業を取れないリスクがあるため、すぐに兄弟の出産を考えている場合は注意するようにしましょう。

現職・転職先の印象が悪化するリスクがある

育休中に転職する場合、現職・転職先ともに印象の悪化に注意する必要があります。

現職の印象悪化のリスク
前提として、産休手当(出産手当金)は健康保険から支払われており、育児休業給付金は雇用保険から給付されるため、育休にあたって会社に金銭的な負担はありません。それでも忙しく働いている中、「育休を取ってそのまま退職する社員」をよく思わない人がいることは仕方がなく、誠実な対応を心がけなければなりません。

転職先に懸念されるリスク
多くの企業は、育休直後の社員を採用することに慎重になる傾向があります。復帰直後は育児と仕事の両立に苦労するケースが多く、入社後すぐに勤務調整や突発的な対応が必要になるリスクが懸念されるからです。 そうした状況でも採用されるためには、「なぜ今転職したいのか」という納得感のある転職理由や志望動機に加え、これまでのキャリアで培った強みをしっかり伝えることが大切です。

育休中の転職活動体験談

冒頭でもお伝えした通り、筆者も育休中に転職活動をした経験があります。そのときの体験が、どなたかの参考になればと思い、ここでそのエピソードもご紹介したいと思います。

私の場合は第三子の育休中に転職活動を行いました
転職活動をおこなった理由は、簡単に言うと前回・前々回ともに復職後の会社の対応に思うところがあり、三度も同じ思いをしたくなかったからです。

三人目が生まれていよいよ育児が大変になり、このまま復職することは難しいと判断し、転職の情報収集をはじめました

最初は情報収集・悩み相談のつもりでスカウトサービスに登録し、転職エージェント数社と面談をしました。何人かのキャリアアドバイザーと話すうちに、私のキャリアを買ってくれ、積極的に仕事を紹介してくれる方に出会えたことが、大きくことを前に進めてくれたと感じています。

企業と面談を重ねる中で、こんな企業に転職チャンスがあるなら、本格的に面接を受けてみようと思い始めたのは育休の終盤。ベビーシッターを活用したり、時には赤ちゃんを膝に抱っこしながら面談を進める中で、唯一一社、希望条件とぴったりの会社と出会うことができました

その会社を選んだ理由は下記です。

  • スキルがあれば勤務時間に関わらず活躍できる環境があること
  • 小学生以上も時短勤務が可能なこと
  • 子育て休暇等の制度が充実していること
  • ロールモデルとなる30代~40代の子育て中のワーキングマザーのマネージャーが複数名いたこと
  • キャリアにおいてプラスになる業種・職種であること

内定が決まったため思い切ってすぐに転職する決意をしました。 もともと転職を決めていたわけではなく、認可保育園に内定してしまっていたため、在園資格を維持するために、現職に短期間復職させてもらい、すぐに転職することにしました

現職には、すぐに退職する旨を伝えた上での復帰であったため、出社する日は勇気がいりました。当然送別会等はありませんでしたが、結果的には出社し、お世話になった人たちに直接御礼を伝えられたことで、休んだままやめるよりも良い関係で終われたようには感じていますし、今でも関係性は続いています。

復職後の転職のため、育児休業の特別な手続きは不要で、認可保育園にもそのまま在園できました。保育園には転職後に、所属する会社が変わった申請を出すだけです。

この体験談が少しでもどなたかの参考になれば幸いです。

まとめ

育休期間は、キャリアを考え直すまたとない機会です。じっくり情報収集をしたり自己分析をすることに時間を使いましょう。 納得がいくまで考えたうえで、転職の時期を見極めて動くことが転職成功の秘訣です。仮に育休期間中に転職することを決意した場合には、下記の点に注意して行動を起こしましょう

  • 認可保育園に入りづらくなる(認可外保育園を選択するか、復職後の転職にすれば問題ない)
  • 育児休業給付金の手続きが必要になる(現職・転職先の人事にきちんと依頼すればOK)
  • 転職先で次の育休を1年間は取れない可能性がある(兄弟出産を考えている場合は考慮しておく)

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