【女性目線で徹底解説】女性が働きやすい会社の特徴&ランキング20選!会社の選び方チェックリスト付き

女性が働きやすい会社

この記事では、客観的なリサーチデータと筆者の実体験もとに「女性が働きやすい会社」の特徴を年代別に解説します。また、そうした会社を見分ける方法も具体的に紹介していきます。

筆者の経歴

人材業界で13年間企業の採用支援を経験。現在39歳、3人の子育てをしながら2度の転職と管理職も経験。20代~30代の劇的な環境の変化に苦労した体験から、リアルな視点で女性のキャリアに役立つ情報を発信中。

20代の「女性が働きやすい会社」の特徴

20代は「キャリアの貯金期間」です。
今は結婚や出産に対する価値観は多様化していますが、出産・育児・介護など家庭の事情によるブランクや時間の制約が生じやすいのは女性である傾向は変わりません。

そしてそうした制約や、ひどい時には制約の可能性を理由に、採用や昇進の場で男性より評価を下げられてしまうケースが少なくないのです。

では、どうすればよいのでしょうか。
ポイントは、時間の自由がきく20代のうちに「家庭の制約が発生しても、この人なら採用・登用したい」と思われるだけのスキルや実績を積んでおくことです。

一度家庭の事情で制約が生じると、女性は転職活動自体が難しくなり、環境に振り回されやすくなります。自分が選択権を握るためには、自分自身に力をつけておくのが最善です。

そして、その力を身につけられる職場には、次の4つの条件があると考えます。

①若手に裁量権があるホワイト企業

若いうちにスキルや実績を積むには、年齢に関係なく、責任ある仕事を任せてもらえる環境が欠かせません。

ただし注意したいのは、「若手に裁量がある」という言葉の裏に、過剰な長時間労働を強いるブラックな職場が潜んでいる点です。理想的なのは、働き方はホワイトな一方で、若手にもきちんと成長のチャンスが与えられている会社です。こうした企業を見分けるポイントを紹介します。

若手に裁量権があるかを見分ける方法
下記のようなポイントを採用ページや面接で具体的に確認することで判別ができます。

■若手社員の仕事内容
・20代の社員の具体的な仕事内容

・プロジェクトや顧客対応の責任のある業務が任せられているか

若手の登用事例
・20代でリーダーやマネージャーに抜擢されている事例があるか、またその抜擢基準は何か

評価制度と等級制度
・「年功序列」ではなく客観的な「成果評価」となっているか
・若手でも実績を出せば早く昇進・昇格できる制度となっているか

ホワイトな企業を見分ける方法

求人広告のPRではなく、下記のような実績や評判を四季報・厚生労働省の「女性の活躍推進企業」データベース・Open Workなどの従業員によるクチコミサイトで確認しましょう。

新卒3年以内の離職率
35%以上だと要注意です

平均残業時間
・月20時間程であれば残業は少なめ

(1時間/日程度の残業)
・月25時間程であれば平均的

(1.25時間/日残業、民間企業の平均)
・月30時間程であれば残業はやや多め

(1.5時間/日程の残業)
・月40時間~であれば残業はかなり多め

(10時間勤務/日が常態化しており労働基準法上の残業上限の一歩手前)

有給取得率
・「休みを取りやすい雰囲気があるか」を確認できます。70%以上が目安です


第三者評価や従業員の評判
・Glate Place to Workや日経ランキングに登場する会社は情報を積極公開している点で信頼に置けます
従業員のクチコミサイトからはリアルな働き方や社風を確認できます

大事なのは若手の裁量と働き方の適度なバランスです。

「無理なく働けるから」とホワイトなだけの会社を選ぶと、成長のチャンスを逃し、5年後・10年後に年収や転職力で同年代に差をつけられるリスクがあることも考慮しておきましょう。

②性別の評価差が少ない企業

特に子供をもつ前は、女性が男性と同じ条件下で働ける貴重な期間です。そのため性別による評価差があからさまな環境はできるだけ避けるのが無難です。勢いがあり魅力的な企業に入社してみたら、実は活躍している社員が男性ばかり・・・というのもよくある女性が転職を後悔する理由の一つです。

性別の評価差が少ない企業を見分ける方法

女性の管理職比率を確認する
・「女性活躍推進」というPRではなく、実際の役職比率が2割以上か
・女性管理職が人事・総務・経理などのバックオフィス部門に偏っていないか
・バイアスを減らし、女性管理職比率を上げるための具体的な取り組みがあるか

男女の賃金差を開示しているか
・開示企業は透明性が高い傾向があります。
・正規労働者同士の比較でも賃金差が大きく女性が明らかに薄給の企業は要注意です


育休制度が男女ともに使われているか
・育休制度を「女性しか使っていない」場合、育児は女性の仕事という価値観の人が多い可能性があります。
・男性の育休取得率、取得期間が高い会社は、性差なく両立を支援していることがわかります。

クチコミサイトで「女性の評価」を見る
・男性優位な会社の場合、クチコミ評価にもそうした不満が表れることが多いです。

DE&Iの取り組みとKPIを見る
・ジェンダー平等に限らず、多様性を受け入れる取り組みがあるか。
・表面的な取り組みではなく、目標数値をもって取り組んでいるかもポイントです。

③優秀な社員が多い企業

人生の多くは「周囲の人のレベル」で決まるとも言われます。職場は貴重な時間を長く過ごす場所であり、スキルがあり尊敬できる社員が多い会社で働くことは、必ず自分のレベルを引き上げてくれます。またこうした環境で築いた人間関係が、将来のキャリア形成で重要な人脈となることも少なくありません。

優秀な社員が多い会社の見分け方
採用サイトやLinkedIn、WanetdlyなどのSNSを見ることで一定程度確認ができます。

社員の経歴をチェックする
・新卒採用の大学実績や、転職者の出身企業を見ることで、水準を把握できます。
・外資、コンサル、大手商社、大手メガベンチャーなど、高収入な環境から転職してきている人が多い会社は、優秀な人材が集まっている可能性が高いです。


新規事業に取り組んでいる
・既存事業頼りでは、永く生き残ることは難しい時代です。現状に甘んじず、先を見越した新しい取り組みが行われているかを確認しましょう。


■人材を輩出しているか
・その企業の出身者に起業家や、役員、CxOに就いている人材が多い会社は、優秀な人を見極め育てる文化が根付いています。

④人間関係が良好で、自分らしく働ける企業

20年近く会社員として働く中で強く感じるのは、人が最も成長できるのは「自分らしく働けているとき」だということです。自分らしく働くことができると、周囲から得意な仕事をどんどん任せてもらえ、苦手な仕事をフォローしてもらえる、良好な協力関係が築きやすくなります。こうした環境をつくるには、直観的に信頼できる人が多いと感じ、自分らしさを出せると思える職場であることがとても大切です。

自分らしく働ける会社の見分け方

「その会社の人と実際に会ってみて、自分らしくいられるか」を本能的に確かめるようにしましょう。
・選考の自己PRでは、「自分らしさ」を伝えられるエピソードを選びましょう。

内定を勝ち取るために面接や自己PRの訓練をすることは大切ですが、自分らしさを消してしまってはこうした会社と出会うことができません。自分を無理に良く見せようとするのではなく、「自分の強みや魅力をどう伝えるか」という視点で面接に臨むことが、自分らしさを理解し、その良さを勝ってくれる会社と出会うための一番の近道になります。

【独自調査】女性が活躍できる企業トップ10

若手の女性が活躍しやすい特徴をもつ企業を、「管理職登用度」「女性活躍推進施策」「若手成長環境」「人材多様性度」と各種アワードの受賞履歴をもとに独自にスコア化してランキングしました。

順位社名女性管理職比率平均年収男女賃金差
月平均残業時間女性活躍推進の取り組み
1位EY Japan58.7%742万円60.3%4.2時間・マンツーマン指導プログラム
・EYフルリモ
2位日本航空(JAL)22.8%549万円48.9%9.7時間・CEOが女性
・女性管理職比率30%目標
・多様な研修や職種転換の機会
3位全日本空輸(ANA)21.0%534万円43.0%10時間・女性管理職比率30%超目標
・女性管理職向けネットワーク
・女性向けキャリアデザイン制度
4位日本IBM21.0%914万円77.3%19.5時間・女性管理職候補向け研修
・Japan Women’s Councilによる制度改善
・女性技術者コミュニティの運営
5位イオン20.7%502万円76.8%3.7時間・女性管理職比率50%目標
・階層別研修シリーズがあり、若手のキャリアデザインに投資
6位大和証券23.2%697万円62.8%6.5時間・女性キャリア支援研修
・19時前退社の励行
7位アクセンチュア21.5%873万円70.2%未公開・2025年までに全社員の男女比50:50を目標に管理職比率を含むモニタリングと改善に取り組み
・階層別の女性向け研修プログラム
・スポンサーシップ制度
8位P&Gジャパン46.0%882万円79.3%未公開・女性リーダーの育成、メンタリングを行う専門組織
・階層別のスキル研修
・メンター制度
9位日本マイクロソフト管理職未公開
(役員25.0%)
1,293万円83.0%未公開・女性支援に特化したコミュニティ
・女性のデジタル人材育成プログラム
10位レバレジーズグループ未公開534万円85.8%未公開・ライフイベント後のキャリア継続支援制度「キャリフル」パッケージ
・公平性の高い評価制度
厚生労働省の公開する「女性の活躍推進企業」データベース、OpenWork、各社採用ホームページ等から集計

どの企業も女性管理職の比率が高く、会社として明確な目標に向けて実態のある取り組みを継続的に進めていることが特徴です。「女性活躍推進」に真摯に向き合っているかどうかで、数字の違いが如実に表れます。

結婚・出産後に「女性が働きやすい会社」とは

30代以降、特にライフステージの変化を迎える女性にとって「女性が働きやすい会社」の条件は、大きく変わりします。

私自身の経験について少しお話します。もともと私が働いていたベンチャー企業は、20代の私にとっては「女性にとっても働きやすい企業」でした。小さな会社であったからこそ、働けば働く程成果を出しやすく、わかりやすく評価してもらえたからです。しかしながら、子育てがはじまってからはその環境が仇になりました。

その企業では、私が初めての産休・育休取得者で、具体的に下記のようなトラブルが発生しました。

  • 産休・育休の手続きがスムーズに進まなかった
    会社の手続きミスがあり、育児休業給付金の支給が数か月遅延。
  • 職場の理解不足
    産休中にも、会社のチャットに五月雨に連絡が
    くる状態でした。
  • 復帰後の給与ダウン
    復帰後に「残業を減らしたい」と申し出たところ新卒並みの給与を提示されてしまいました。
  • マミートラック
    時間の制約による成果ダウンや自分の力不足も原因ですが、重要な仕事・ポストは徐々にあてがわれなくなっていきました。

会社とは何度も話し合いを重ね、問題を一つずつ解消に近づけることはできました。それでもなお、「この職場環境を、これから産休・育休を取る女性におすすめできるか?」と聞かれたら、ノー です。

私の体験は少し極端かもしれませんが、出産を考えている年代の女性にとっては、職場選びが本当に重要だと実感しています。とくに、次のようなポイントは必ず確認しておくことをおすすめします。

①子育て支援制度が整っており、利用実績がある企業

下記のような子育て支援制度が整っているか、また形だけではなく利用実績があるかを確認しましょう。育児休業の取得率といった代表的な制度の利用実績は、厚生労働省の女性の活躍推進企業データベースで確認が可能です。

MUSTで必要な制度・実績
・育児休業制度
利用実績と復帰率を確認し、出産した女性が戻ってこられる環境かを確認しましょう
・時短勤務制度

利用実績と平均利用期間を確認し、必要な期間制度を活用できているかを確認しましょう
・子の看護休暇(通常無給)

子供が風邪をひいた時などに欠勤扱いとならないための制度です。

WANTであると良い制度・実績
・不妊治療の支援制度
不妊治療は、
排卵に合わせた厳格なスケジュールでの通院や 処置が必要となり、金銭的な負担も大変大きいです。そうした社員に向け、特別休暇や実費支援を導入する企業が近年増えてきており、これは当事者にとって本当に大きな支えになると思います。
・4歳以上の時短勤務制度
法律で定められている時短勤務の適用期間は「子どもが3歳に達する日」までです。一方で、4歳以降、特に「小1の壁」と言われる小学校低学年の期間は時短勤務の必要性が高くなるため、時短が長期間適応できる制度はあるに越したことがありません。
・子育て休暇(有給)
育休や子の看護休暇とは別で、子育て世帯向けの有給の特別休暇を用意している会社があります。子育て中は、急な子供の体調不良などで休みが増えるため、有給を使いきってしまうということも珍しくありません。通常の有給休暇にプラスアルファで子育て休暇があると大きな余裕ができます。
・育児関連手当金
出産した社員に祝い金を出す制度を設けている会社があります。子供が生まれるとこれまでにない出費が多く発生するため、家計にとって嬉しい支えになります。
ベビーシッター補助制度
親族の協力を得づらい現代において、家庭と仕事を両立する上で民間サービスはもはや一つのライフラインとなっています。気兼ねなく制度を使えるための補助制度があると、両立の負担が大きく減ります。

人手不足が深刻化するなか、結婚や出産を経ても働き続けたい女性に向けて、魅力的な制度を導入する企業が増えています。こうした制度が整っていると、働きながらの家事育児の負担が大きく減り、生活の質も向上します。特に結婚や出産を考えるタイミングでの転職では、これらの制度の有無を必ずチェックしておきましょう。全ての制度がある場合、年間で数十万円単位の支給に値することも珍しくありません。

②柔軟な働き方を認めている企業

不妊治療や子育て中の家庭にとって、毎日決まった時間に通勤するのは本当に大変です。なぜなら、職場だけでなく、病院や保育園など頻繁に通わなければならない場所が他にあり、子供の体調で予定が急変することも多いためです。また、時間の制約が避けられないため、柔軟な働き方ができてはじめてほかの社員と同じように成果を出すことが可能になると実感しています。

在宅勤務(リモートワーク・テレワーク) ができる
・最近は「出社」を重視する企業が増えてきましたが、リモート勤務を選べる環境は、今でも大きな魅力です。フルリモートを導入している企業は少なくなってきているものの、給与を少し下げることでフルリモート勤務を可能にするような制度を導入している企業もあります。
・導入企業例:日本マイクロソフト、サイボウズ、さくらインターネット)

フレックスタイム制度
・フレックスタイム制度は、始業・就業時刻を自分で決められる制度です。一定の「コアタイム」(例:11時~15時)のみ出勤を必須とする企業もあれば、コアタイムなしのスーパーフレックスの企業もあります。
・導入企業例:資生堂、リクルート、アステラス

■時間単位の有給取得
・有給休暇を1時間単位で取得できる制度です。子育て中は子供の通院などで短時間仕事を抜けなければならないことも頻繁に発生します。その度に有給を1日取得していてはすぐに有給を使い果たしてしまうため、とても有用な制度です。

副業・兼業制度
・子育て中の社員は、一時的にキャリアの選択肢が狭まることがあります。そんな中で、副業や兼業ができる制度は、新しいスキルを身につけたり経験を広げたる選択肢を広げてくれます。
・導入企業例:楽天、パナソニック、アクセンチュア

    ③チームプレイができる企業

    子育て中は、子どもの急な体調不良でどうしても仕事を休まなければならない日があります。私は三人の子どもを育てていますが、ひどいときは子どもたちが順番に体調を崩し、看病のために1週間以上働けない時期も発生します。

    そうした時に、個人プレーの会社だと、自分の仕事が完全に止まってしまいます。チームプレイが根付いている会社だと、自分が抜ける期間にフォローをしてもらい、その分復帰後にできる形でチームに返していくという関係性が築けます。

    チームプレイができる環境かどうかは、以下のポイントをチェックすることで見えてきます。

    仕事が「完全な分業制」ではないか
    ・チームはあるが、実態は個人プレーでお互いの仕事の中身はブラックボックスということはよくあります。皆で協力して一つの仕事を進める文化があるか確認しましょう。
    ・会社によっては個人目標とは別にチーム目標があるケースもあります。

    ”チームワーク”について語られているか
    ・社員インタビューや採用ページで「チームでプロジェクトに取り組んでいる」「お互いに助け合っている」といった言葉が自然と出る企業は、協力体制ができている可能性が高いです。
    ・「完全成果主義」や「自分の裁量で好きなように進められる」といった表現が多い場合個人主義が強い可能性があります。


    「成果を独り占めする文化」がないかを確認する
    ・面接時に「チームでの成果」はどのように評価されますか?といった質問をすることで、チームとして成果を出し、評価する文化があるのかも見えてきます。
    ・チームで若手を教育する仕組があるか。新人や若手を放任したり完全に一人の社員に任せきるのではなく、複数人で育てる文化がある会社は、チームで連携し人を育てることにコミットしています。こうした制度は成功も失敗も独りのものとせず、チームで一緒に向上することを目指す文化の現れです。

      ④成果主義だが社風が穏やかな企業

      育児中は、保育園の送迎や子どもの食事・入浴といった世話に追われ、なかなか残業ができません。そうした中でも正当に評価されるには、限られた時間でも成果を出せばしっかり評価してくれる環境が必要です。

      ただし極端な成果主義で、過剰な業務量が課されるような職場は避けたいところ。育児と仕事を両立するには、論理的で効率的な働き方が推奨される、外資系のような環境が案外働きやすいのです。

      ・長時間労働ではなく、生産性やアウトプットを重視する企業文化のほうが、マミートラックに陥りにくい。
      ・時短で管理職など重要な仕事をしている女性社員がいる会社は、こうした環境に該当することが多い。

      ⑤子育て中の社員が実際に活躍している企業

      制度や社風が整っていても、子育て中の社員がほとんどいない職場では、周囲の理解が得にくく、苦労が必然となります。また、子育て中の社員がサポート業務ばかりを担当し、重要なポジションを任されていないような環境では、キャリア形成のハードルは高くなります。

      ・面接やグループディスカッションで「実際に子育て中の社員がどれくらいいるか」「どんな働き方をしているか」「どのような部署・役職・役割を担っているか」をチェックしましょう。
      ・ロールモデルがいると、心理的な安心感も得やすいです。

      理想は独身時代から制度や理解が整った会社で働くことですが、実際は結婚や出産を機に求める基準が変わることが多いです。できれば第一子の出産前に、難しければ第二子の出産前までに転職しておくと、心身にゆとりを持って働けます。子どもが2人以上になると、転職の時間を取るのが一気に難しくなるのが現実です。

      すでにワーキングマザーとして働いていて、転職を考えている方は、下記の記事も参考にしてください。「子育てと仕事をどのように両立したいか」のニーズ別に、ニーズにあった会社の見つけ方を詳しく紹介しています。

      【独自調査】家庭と両立しながら働きやすい企業トップ10

      結婚・出産後も働きやすい企業を、「育休取得率(男女)」「女性管理職比率」「有給取得率」「残業時間」「両立支援制度」を総合評価してランキングしました。

      ランクインした企業は、総じて男性の育児休業取得率が高く、育児は男女で分担すべきだという意識が根付いています。またほとんどの企業が企業も「フレックスタイム制度」「在宅勤務可」といった育児による制約のある従業員が働きやすい制度を整えています。

      順位社名育休取得率有給取得率女性管理職
      比率
      平均年収月平均残業時間両立支援制度
      1位東京ガス男性:74.1%
      女性:88.9%
      85.3%11.3%780万円3.2時間・フレックスタイム制度
      ・在宅勤務、テレワーク
      ・短時間勤務制度
      ・病気、不妊治療休暇
      2位パーソルホールディングス男性:100%
      女性:100%
      65.4%34.9%722万円19.1時間・フレックスタイム制度
      ・在宅勤務、テレワーク
      ・育児特別休暇
      ・家庭の事情により遠隔地居住可
      3位リクルートグループ男性:99.2%
      女性:136.2%
      57%32.4%804万円10.8時間・フレックスタイム制度
      ・在宅勤務、テレワーク
      ・病気、不妊治療休暇
      ・出産育児休暇40日付与/子一人
      ・独自のまとまった休暇制度
      4位イオン男性:80%
      女性:100%
      68.8%20.7%502万円3.7時間・フレックスタイム制度
      ・在宅勤務、テレワーク
      ・病気・不妊治療休暇制度
      5位PwC Japanグループ男性:73%
      女性:100%
      未公開50.2%985万円未公開・スーパーフレックス制度
      ・リモートワーク

      6位資生堂男性:113%
      女性:107%
      85.7%40.0%717万円9.1時間・スーパーフレックスタイム制度
      ・在宅勤務、テレワーク
      ・短時間勤務制度
      ・病気、不妊治療休暇
      ・事業所内保育所整備
      7位富士通男性:86.2%
      女性:99.6%
      74%10.3%702万円8.4時間・フレックスタイム制度
      ・在宅勤務、テレワーク
      ・短時間勤務制度
      ・病気、不妊治療休暇
      ・妊娠出産に伴う通院休暇
      8位ゆうちょ銀行男性:100%
      女性:100%
      (総合職)
      85.1%
      18.4%493万円7時間未公開
      9日立製作所男性:71.9%
      女性:100%
      79.1%8.5%728万円8.6時間・職種、雇用形態転換制度
      ・正社員再雇用、中途採用制度
      ・教育訓練、研修制度
      ・キャリアコンサルティング制度
      10位JR東日本
      (東日本旅客鉄道株式会社)
      男性:44.5%
      女性:100%
      (総合職)79.5%7.8%567万円15.1時間未公開
      厚生労働省の公開する「女性の活躍推進企業」データベース、OpenWork、各社採用ホームページ等から集計

      まとめ

      いかがでしたでしょうか。 女性の生き方は多様化し、結婚や子供を持つかどうかは自分で選べます。 しかしながら、ライフステージが変わった時に「働き方を自分で選ぶ力」をもっていなければ、大きな不自由に見舞われることがあります。

      ライフステージに合わせた働き方の選択肢をもつためには、会社に依存しなくて良いスキルと会社選びの知識が必要です。 下記に女性が働きやすい会社の特徴チェックリストを用意したため、転職を考える方はぜひ参考にしてみてください。

      女性が働きやすい会社の特徴チェックリスト

      記事で紹介した特徴を、チェックリストにまとめました。すべての項目を満たす企業は多くはありませんが、女性が働きやすい会社を見極める基準になると思います。

      女性が活躍できる会社のチェックリスト

      若手の裁量権20代の若手社員が先輩のサポートだけでなく、責任のある仕事を任せられていることが確認できるか
      20代でプロジェクトリーダー、チームリーダー、マネージャーに抜擢されている事例があるか
      「成果」を軸にした評価制度となっているか
      若手でも実績を出せば早く昇進・昇格できる制度となっているか
      ホワイト企業離職率が高過ぎないか(新卒30%以内が目安)
      Open Workなどの従業員クチコミサイトの評価が低すぎないか
      平均残業時間が1日1時間程におさまっているか(月間20~30時間)
      有給取得率が70%以上か
      性別バイアスの是正女性管理職比率が20%以上か
      女性管理職が人事・総務・経理などのバックオフィスのみではないか
      女性管理職比率をあげるための具体的な取り組みや、評価を是正する工夫はあるか
      男女の賃金差を開示しているか
      育休取得率が男女ともに高いか
      Open Workなどの女性従業員からの評価が著しく低くないか、特に「男尊女卑」「男性優位」などのコメントが見受けられる場合は要注意
      DE&Iに何等かの目標値をもって取り組んでいるか
      優秀な社員が多いか新卒採用の大学や、転職者の出身企業はどのような水準か
      新規事業に積極的に取り組めているか
      退職者に他社で活躍している起業家や役職者がいるか
      自分らしく働けるか面接で過度に話しづらさや意思疎通の取りづらさを感じないか(個人の感覚で良い)
      一緒に働いて、心を開けそうな感覚があるか(個人の感覚で良い)

      結婚・出産後に働きやすい企業のチェックリスト

      子育て支援制度実績育児休業制度(男女の利用実績・平均利用期間・復帰率)
      時短勤務制度(利用実績・平均的な利用期間・4歳以降の時短制度の有無)
      子育て休暇の有無(有給制度があると手厚い)
      不妊治療支援制度の有無
      育児関連の各種補助制度(手当金・ベビーシッター補助など)
      柔軟な働き方在宅勤務が可能か
      フレックスタイム制度が導入されているか(コアタイムなしのスーパーフレックスだとなお良い)
      副業・兼業制度があるか
      チームプレイチームで共同作業をする働き方が多いか(完全分業になっていないか)
      社員インタビューや採用ページで「チームワーク」について触れられているか
      成果を独り占めする文化でないか
      チームで若手を教育する文化や制度があるか
      ほどよい成果主義長時間労働ではなく、生産性やアウトプットを重視する企業文化か
      時短勤務者で管理職や重要な役割を担っている女性がいるか
      子育て中の社員の活躍実績子育て中の社員の人数や勤続年数
      子育て中の社員がサポート業務ばかりでなく、重要なポジションを任されているか
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